先日、某主催の総会後の特別講演講師として、「八起会」という倒産した経営者や会社が傾きかけている経営者をもう一度立ち直らせる活動をされている野口誠一先生の講演に同行して参りました。
対象の方は、50代から60代の塗装業の経営者の方々約50名の皆様でした。
野口先生の「八起会」での奉仕活動は30年を越え、これまで何万人もの経営者を倒産や窮地から救ってきました。
ご自身も20代で設立した会社を倒産させ、その後も何度も起業しては倒産を繰り返されたという経験をお持ちでいらっしゃいます。
根っからの経営者気質と自負される先生のお話は経営者としての心構えを先生の経験談と共に、一言一言をかみ締める講演となりました。
今回のテーマは『生き残る企業の条件』。
冒頭、「私は決して経営評論家ではなく、ダメな人間です。
本日は私のダメな倒産人生を振り返って、経営者としての生き方、そこからむしろ人間としての生き方を学び取っていただこうと思っております」
先生のお話は始まりました。
その言葉の通り、その波乱万丈でドラマティックな先生の人生の中からは言葉の玉手箱のように素晴らしいお言葉が次から次へとでてきました。
野口流、経営者の真の目的とは・・・。
失敗する人間の特徴とは・・・。
トップの資質とは・・・。
成功に理由はないが失敗には必ず何らかの理由がある。
倒産直前に救った妻の一言とは・・・。
先生の、威厳のある低く聞き取りやすい声は、様々な苦難を乗り越えて来られているベテラン経営者の方々の心へ静かにそして強く問いかけるメッセージとなっていました。
100年に1度と言われている不況の昨今、倒産に追い込まれる企業が増加しています。
そんな中、『倒産の原因は決して不況ではなく、経営者の経営力の不足と、成功論ばかりを知ろうとし失敗論を学ぼうとしない経営者の怠慢である。不況は倒産の要因でしかないのだ。』
という先生の理論は、厳しいように聞こえますが、ご自分と倒産された数々の経営者の気持ちを代弁できる先生だからこその叱咤激励であります。
また、倒産という危機的で絶望的な状況の中で感じた家族の愛のお話の場面は涙が出るほど感動的でした。
野口先生の講演を聴いて若手経営者の方もベテラン経営者の方も決して不況を言い訳にせず、講演を聴いた翌日から、いや、その直後から実践できる経営者としての心構えを学んでみませんか? ?