先日企業様ご主催の講演会で、伊藤智也さんの講演会へ同行させていただきました。
伊藤さんは、ロンドンパラリンピックの銀メダリストで、現役を引退されたばかりです。
今回は「夢へと導かれる人生」と題して、お話をいただきました。
車いすの生活の前にされていたお仕事のこと、パラリンピックへ出場されたこと、
そもそもパラリンピックを志したこと、噺家さんのように、時には笑いを交え、
時には間をとってしんみりとお話をされ、聴講者の方々を引き込んでいかれました。
初めてのパラリンピックである、アテネ大会で、
伊藤さんはカナダの選手を転倒させてしまいます。
その選手は、前回大会の覇者であり、この大会に連覇をかけていた選手でした。
伊藤さんが、事の重大さに驚愕しながらもお詫びを言うと、
「これがレースだ。4年後にまた会おう」と許して下さったそうです。
この経験から、ただ速い選手になるのではなく、勇気があり、許すこと、
認めることができる強いランナーを目指し、
見事、次の北京パラリンピックでは、金メダルに輝かれました。
一方で、このカナダの選手は、アテネパラリンピックの2年後に亡くなられていました。
この金メダルに導いてくれた、彼の一言に救いを感じた伊藤さんは、
次のパラリンピックで彼のためにチャンピオンとして挑み、
2位である銀メダリストとなることで、49歳で現役生活に幕を閉じました。
これからは、「障害者ドリーム」を実現するために、
言葉や文字で人生の夢をみたいと仰っています。
笑いも涙もある講演会、さまざまなご主催様へお薦めです。
伊藤智也氏講師情報
田中周子