戦場カメラマンの渡部陽一さんの講演に同行させていただきました。
公立中学校の道徳教育の講演会ということで、
講演前に『子ども達にもわかりやすく伝えます!』
と校長先生とお話されていました。
体育館のステージを大きく移動しながら、身振り手振り熱心にお話される講演は、
まるで舞台を見ているようでした。
講演の途中、演台に用意されたお水を例にあげて、
「戦場で飲む井戸水は冷たくて美味しいけれど、沢山飲むと体調を崩してしまいます。
けれど日本のお水は美味しくて、安心して沢山飲むことができます。」
とおっしゃいます。
私たちが当たり前と思っている食の安全は、戦場では当たり前ではないのです。
戦場になった地域の事については、劣化ウラン弾を例にあげて、
湾岸戦争やイラク戦争で使用された劣化ウラン弾が地中に染み込み、
井戸水や農作物から人間の身体に入ってしまう事や、
戦争が終わった後も、母体から胎児へ大きな影響を及ぼし、
今でも母子を苦しめている事について
「犠牲になるのは、いつもで子どもたちなのです!」
と何度も何度も繰り返しお話されました。
戦場での子どもたちは、教材や机が十分に整っていない環境の中でも、
一生懸命 『学びたい』と思って勉強しています。
玄関を一歩出ると銃をもった兵士がいる。。。
そんな環境でも、決して笑顔を忘れていません。
写真や映像を織り交ぜながら、残酷でもある現実を丁寧に伝える渡部さんの講演は
【世界の子どもの声を届けたい!】という思い、そのものでした。
最後の質疑応答の中で、生徒からの
「世界から見た日本はどんな国ですか?」という問いに
「安全で平和な日本は、世界から見ると【奇跡の国】です」
と、迷いなく答える渡部さんがとても印象的でした。
命や平和をテーマにしたご講演を検討されている主催者様、
教育関係の方や保護者の方にも、おすすめの講師です。
渡部陽一氏講師情報
小山直子