杉山愛さんはダブルス世界ランクで1位に輝いたほか、
シングルス連続出場62回(グランドスラム)の世界記録を樹立するなど、
日本が誇る名テニスプレーヤーです。
今回は、17歳からプロとして海外でもご活躍された経験から、
常に大きな目標に挑み続けるためのモチベーション維持・向上に必要なこと、
世界を相手に挑み続けるための心構えや自己管理方法についてお話を頂きました。
海外では、最高のパフォーマンスをあげようとしても、
意図しないトラブルや文化の違いが障壁になることも多くあったようです。
しかし、そのマイナスの環境に引きずられることなく、
常に何事も前向きに捉える習慣が重要だったとお話されました。
更に、相手に敬意を払うことができなかったり、ポジティブな気持ちを持てないと、
自分にとってのチャンスにすら気づかず、良い結果を生み出すことができない
と実感されたそうです。
少しでも居心地の良い環境にするために、英語の勉強はもちろん、
積極的に海外の選手と交流して文化を理解することも、
日々心がけていたことだそうです。
しかし25歳の時、大好きだったテニスで初めて大スランプに陥ってしまいます。
勝つ気持ちもなく、テニスをする意味や打ち方すらも分からず、
ボールが飛んでくること自体が怖いという、
選手としては致命的な状況だったと振り返られます。
杉山さんはこの辛い状況を、お母様と一緒にゼロからスタートし、
これまでの習慣を変えることで乗り越えられました。
そして将来が不安になった時こそ、なぜ自分はテニスをしているのかと問いただし、
ビジョンメイキングをきちんと行うという必要性を学ばれました。
いつも自分自身にwhy(なぜ)を問いかけ、自分自身に大きな柱を持つことができれば、
困難に遭遇してもぶれずに対処ができるというメッセージは、
会場の皆さんにも印象強いもののようでした。
杉山さんの講演では、いつも質疑応答の希望者も絶えることなく、活気に溢れています。
ぜひ直接コミュニケーションをとれる貴重な時間を、
皆さんにも楽しんで頂きたいと思います。