社名に(PERSONNE)を使うことを決めてから、法人登記にあたって正式な名称を考えることになった。
この正式名称を考える段階になって、わたしは初めて業務内容と社名を照らし合わせる意識になれた。
あらためて当時の業務内容を紹介させて頂くと、新聞広告代理業とスポーツ選手のマネジメント業であった。
ただし、この登記をする段階では新聞広告のみでやっていこうと思っていて、スポーツ選手のマネジメントについては登記をし営業活動を始めたあと、ある親しい人からプロトライアスリートの山本光宏さんを紹介頂いたことがきっかけで始めることになる。
自分が真剣に考えて絞り出したPERSONNE=人というワードから、とてもイメージしやすい業務をやることになるとは、当時何か因縁深いものを感じざるを得なかった。
かつ、現業はまさに「人」のみにフォーカスした仕事に従事している。
PERSONNEとわたしは、不思議といえば、ほんとうに不思議な縁だ。
さて、正式名称であるが、ペルソンアンドペルソンエンターテイメント有限会社とすることにした。
ペルソンにアンドを付けてふたつ重ねたのは、さして深い意味はなく、なんとなく当時のわたしの価値観の中でcoolな感じがしたからであり、エンターテイメントに関しては広告業を表現するためであった。
この社名とは、それから2年ほど付き合うことになるのだが、営業を始めてすぐに長すぎたかな、という後悔の念によくかられた。
商売をする上で大切な黄金律のひとつに「単純化」というものがある。これからかなりはずれた社名であることは、いまでこそ一目見てわかるのだが、当時はとにかく商売人としてはずぶの素人であったため、まったく意識できなかった。
この社名は、周りの人からなかなか記憶してもらえなかったし、電話で名乗るときは本当に面倒臭かった。
この社名に関しては、商売をする上でよく悩んでいた。
後編につづく。
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